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齢は2015年1月現在22歳。関東に位置する大学にたまに顔を出す妖精。主に映画、日常で想うことを書き遺していこうとおもいます。 このHPは皆さんのコメントで成り立っています。末永く宜しくお願い申し上げます。


by guitar878

出発

あれから時間が経ってしまったが元気にやっている。

前に書いたのは大学に留年して1年目の時だった。
結局、大学にはあれからもう一年いた。つまり2留した。
浪人1年を含めると、「ふつう」の人と比べて3年間も多く学生としての身分をもっていたことになる。

いろいろあったが、大学を6年で卒業した。
コロナが広まる前であったから大学では卒業式を開いたのだが、そこに父が来てくれた。
あれだけ親不孝な息子だったのに東北からわざわざ関東まで車で来てくれて卒業式に出てくれた。
大学の卒業式は高校以下の卒業式と違い、親の参加数は少ない。
大学はいわゆるミッション系であったため、教会の中で式が執り行われるわけだが何分小さいので
親は別教室にてリアルタイム中継での参加であった。

で、式が一通り終わり、大学近くのすき家で昼食を終えて、俺が独り暮らしをしていた家に帰った。
少し昼寝をしてから家を出た。父は酒が好きで大衆居酒屋が好きだ。在学中も赤羽が好きで案内したことがあり、
「またこういうところで飲みたいなあ」なんて言っていた。俺も毎日酒を飲むぐらい好きだった。だから、酒を飲みに出かけた。

まず行ったのは確か上野。大統領という俺の好きな飲み屋があるところで飲んで、
それから赤羽に行った。そこで飲んで、父は私を祝ってくれた。あれだけのことをしたのにね。
大学の話、卒業後の話、恋愛の話いろいろ話したと思う。

その週末は一旦終わりで父は帰り、翌週末は引っ越しの手伝いにまた車で東北から関東まで来てくれた。
土曜は野毛に行って、前回恋愛話の時にした片思いの人との「デート」の結果を報告した。
この日の何日か前にデートの約束をしていたので、前週父に酔っぱらった雰囲気を借りて言ってしまったのだった。
結局失敗だったが(それまで彼女ができたことはなかったのでかなり意気込んでいた)。
で、翌日曜日に冷蔵庫、洗濯機、そのほかこまごましたものを捨てはまとめ次の引っ越し先へと運搬をしてくれた。
親への感謝は尽きない。でもまだ返せていないので早いうちに返したいと思う(祖父母にだってまだなにも返せていない...)。

大学を卒業して、働くわけだが次の住まいは社宅であった。
一軒家を借りてそれを複数人で共有するシェアハウスみたいなところ。
二階建てで、各4畳ほどの広さの部屋数は10以上あり、バストイレキッチンは共同。
そこに荷物を運び入れて、父は帰っていった。
途中、運んできたはずのスーツを車の中に忘れて回収できていなかったことに気づき、
電話してまた戻ってきてもらうという。
別れ際はこれまでのこと、2週にわたる居酒屋探訪も手伝ってか俺も父も少し感傷的だったように思う。

で、新しい仕事とともに新しい生活を始めた。
ようやく家族の力を借りず一人で生きていくことができると意気込んでいた。
でも、3年という短い時間であったが様々な苦労をした。
いわゆる家電量販店業界であり、人の出入りが激しく、そしてそこで働く人の気性も激しかった。
実際に暴力を振るわれ体にあざができたこともあった(こんなご時世にね)。
同僚を馬鹿にし、お客様を馬鹿にし、いつも仕事に不満があり、会社もコロナ禍のことは蔑ろにし、給料は安いし立ちっぱなしで体力は使うし残業も多い。
何度も何度も馬鹿にされた。仕事で結果を出してもそれ以外のところでなかったような問題をでっちあげられる。
気が弱い人を集中的に責めて、馬鹿にし、そうすることによって自分の評価を上げていこうとする。
度が過ぎたごますり、あてこすり、罵声、形骸化した数値目標やKPI。何をしてもどうしても何かを批判される、人としての尊厳を保つには厳しい世界。
でも、俺は頑張った。結果も出し、自分が、他人が仕事をしやすい環境を整えるために気を払った。
その結果、前頭部に白髪がかなり増えた。パワハラしている上司が「白髪増えてるな、苦労してるなあ」と言っていた。

そんな中彼女ができた。職場恋愛。
幸せだった。初めてできた彼女。可愛かった。
同棲もして、お互いの家族との交流もあって、うまくいけばこのまま結婚かなと思っていた。
でも最近別れることにした。いろいろあった。まだ彼女のことを毎日思い出してる。

彼女とも別れ、前の仕事もやめた。
今はGAFAで働いている。給料も大げさではなく倍ほどになった。夢にも思わなかったことだ。
優しい人たちからの支え、忍耐、そして分かれ等が入り混じった濃い時間を過ごしてきた(白髪は増えたが)。
ワンルーム、そして4畳の部屋ではなく、今は自分の力で2LDKの家に暮らしてる。家具家電はまだ十分とは言えないが。

母の日、父の日にプレゼントを贈った。喜んでくれた。
祖父からは前から渡したかったからと言って時計をプレゼントしてくれた。
前の職場から暇つぶしがてら連絡が来るが適当に返している。
元彼女のことは忘れられていないが、どちらが悪いでもなく仕方がなかったと考えている。
で、今は一人。頑張ろうと思っていても大変なことばかりだが、幸せになろうと思う。

by guitar878 | 2021-06-20 19:21 | 日記